三児の父の気の迷い~さだまさしにハマったアラフォーパパのブログ~

1980年代生まれの、かなり若い!?さだまさしファン。歌の感想やコンサートの感想などを書いてます。意見には個人差があります(^^)/

【曲の感想】「関白宣言」(さだまさし)に感じる、夫の愛

今回は、さだまさしさんの代表曲の1つ「関白宣言」を改めて聞いてみた感想です。

「女性蔑視」とか「男尊女卑」とかいう人もいたようですが、改めて読んでみると、よく考えられた歌詞だな・・・

2021年バージョンの「関白宣言」は、アルバム「さだ丼」の8曲目に収録されています。

 

「関白宣言」を初めて聞いた時の印象

私が初めてこの曲「関白宣言」を聞いたのは、子供の頃。母が持っていた「随想録(エッセイ)」というライブのカセットテープで聴きました。

 

子供ながらに、「ずいぶん厳しいこと言うんだな・・・」「俺より先に死んではいけないなんて無茶じゃない??」とか思った記憶があります。

「関白宣言」の歌詞を改めて読んで、思ったこと

ここからは、歌詞を引用しながら私の思ったことを書いていきます。

参考:さだまさし 関白宣言 歌詞 - 歌ネット

お前を嫁にもらう前に言っておきたいことがある
かなり厳しい話もするが俺の本音を聴いておけ

「嫁にもらう」という表現が理解されにくい時代になってきていますが、結婚前に本音を伝えておくのは、とても大事なことだと思います。でも、嫌われたくないと思ったりすると、なかなか言えないものですよね・・・

俺より先に寝てはいけない
俺より後に起きてもいけない
めしは上手く作れ
いつもきれいでいろ
出来る範囲で構わないから

遅く寝て早く起きたら、睡眠不足になっちゃいます(笑)料理の腕は個人の適性みたいなのもあるし、きれいかどうかは生まれつきのものもあるし見る人によっても変わるし・・・と、非常に難しいリクエストです。

しかし、最後の「出来る範囲で構わないから」という一言が素敵!

「無理するなよ」「君は君のままでいいんだよ」「ちょっとだけ頑張れば十分だよ」という感じの優しさが伝わってくるような気がします。

忘れてくれるな仕事もできない男に家庭を守れるはずなどないってこと
お前にはお前にしかできないこともあるから
それ以外は口出しせず黙って俺についてこい

最近は共働き世帯も増えてますし、「主夫」なんて生き方もあるわけですが・・

仕事ができて、しっかり稼いで、家庭を守る夫というのは、私にとっても1つの理想です。一方で「稼いでいさえすれば家庭は顧みなくてもいい」なんてことはないわけで、結局のところ、うまく役割分担して家庭を守るのが「夫婦」という人間関係なんでしょうね。

「黙って俺についてこい」って、まさに「亭主関白」な発言ですが、その前にちゃんと「お前にしかできないこともあるから」「それ以外は口出しせず」と、奥さんの役割をしっかり認めている、素敵なご主人だと思います。

お前の親と俺の親とどちらも同じだ大切にしろ
姑小姑かしこくこなせたやすいはずだ愛すればいい
人の陰口言うな聞くなそれからつまらぬシットはするな

このあたりは、まあその通りですね。理想としては。現実にはなかなか難しいこともありますが・・・・

俺は浮気はしないたぶんしないと思う
しないんじゃないかな ま、ちょっと覚悟はしておけ

少なくとも結婚当初は「浮気するなんてとんでもない!」と思うわけですが、その後何十年も続く夫婦生活で「絶対浮気しない!」という発言は、嘘になる可能性を大いに秘めています(笑)

そんな中で、「嘘つき」と言われないためのギリギリの宣言が「たぶんしないと思う」であり、「ちょっと覚悟はしておけ」という注意喚起なのかな・・・と思います。

さらに言うなら、浮気するような人は、「ちょっと覚悟しておけ」なんて言わない気がする(笑)

幸福は二人で育てるもので
どちらかが苦労してつくろうものではないはず

これはその通りですね。

お前は俺の処へ家を捨てて来るのだから
帰る場所はないと思えこれから俺がお前の家

「家を捨てて」「帰る場所はない」など若干きつい言葉に聞こえますが、義両親と同居するとか実家に帰るなとかいう現実的な話は大事じゃなくて、「俺だけを愛してね」と言いたいんでしょうね。家を捨てて来るのは「俺の家」じゃなくて「俺の処」、「俺の家がお前の家」じゃなくて「俺がお前の家」というのは、そういう気持ちを込めた表現なのかな・・・と思いました。

子供が育って年をとったら俺より先に死んではいけない
例えばわずか一日でもいい俺より早く逝ってはいけない

これは無理難題ですね(笑)お迎えがいつ来るかは誰にも分からない(^_^;)

自分が寂しい思いをしたくないのと同時に、相手に長生きしてほしいという優しさもあるのかもしれません。

何もいらない俺の手を握り涙のしずくふたつ以上こぼせ
お前のお陰でいい人生だったと俺が言うから必ず言うから

自分が先に死ぬ前提で、とても具体的な最期のシーン。

結婚する時にここまで先を見据えている男って、素敵すぎませんか??私には無理だった(^_^;)

でも、ちょっと先を行き過ぎてて、今の若い女の子の中には引いてしまう子もいる気がします。

忘れてくれるな俺の愛する女は愛する女は生涯お前ひとり
忘れてくれるな俺の愛する女は愛する女は生涯お前ただ一人

この部分だけ見たら「本当に??」と思ってしまいますよね(笑)

しかし、ここまでの歌詞の流れを見てきたら、「あー、多分本当なんだろうな」という気がしてくるから不思議です。

なぜ今「関白宣言」?

コンサートでもCDでも何度も何度も聞いているこの曲。よく聞くだけに「いつもの曲」と聞き流してしまうことが多かったのですが、聞き直したきっかけは、2023年のCD「みんなのさだ」。wacciさんが優しい声で歌っている「関白宣言」を聞いて、ちょっと見直してみようと思いました。

で、実際に何度も繰り返してみたら、「この旦那さん、厳しいこと言ってるように聞こえるけど、実はめちゃくちゃ優しいんじゃない?」と思ったので、自分なりに思ったことを整理してみた次第です。

まとめ

さだまさしさんの「関白宣言」という曲。コンサートでもよく出てきますし、さだまさしファンなら「知ってるよ!」と当然のように軽く流してしまいがちです。私もそうでした。

なんとなく聞いていたら、「亭主関白」「厳しいこという旦那さん」「死ぬ時はいいこと言う」ぐらいのイメージでしたが、しっかり歌詞を読んでみると、奥さんへの愛にあふれる素敵なご主人だったということに気付かされました。私も(同じ発言はしないけど)この人に負けないぐらい、愛にあふれた夫になりたいな。

 

以上、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。